本文へ移動⚠ いま被災されている方へ — 災害時のお口のケア(軽量版・約30mlの水でできる歯磨きなど)
高齢者・ご家族・介護者の方へ

大切なご家族のお口を、災害から守るために

高齢者は災害時に口腔トラブルが深刻化しやすい傾向にあります。日頃の備えと正しい知識が、いざというときの助けになります。

Risk

高齢者に起きやすいお口のトラブル

加齢に伴う身体機能の変化と災害時の環境悪化が重なり、リスクが高まります

義歯の紛失・破損

避難時に義歯を持ち出せないケースが多く報告されています。噛めない状態が続くと食事量が減り、体力が落ちて低栄養につながります。やわらかい食品を選び、噛めないことを救護班・保健師に伝えてください。

口腔乾燥

加齢による唾液分泌の低下に加え、水分不足やストレスが重なります。口腔乾燥は細菌繁殖や粘膜損傷の原因になります。

むせ・誤嚥

嚥下機能が低下している方は、口腔内の細菌が肺に入り込みやすくなります。肺炎(誤嚥性肺炎を含む)は、災害関連死の主要な死因の一つです。

低栄養

噛む力や飲み込む力が弱くなると、避難所で配給される食事が十分に摂れなくなります。栄養状態の悪化は回復を大きく遅らせます。

Action

介護者・ご家族が今日からできること

日頃の小さな備えが、いざというときに大きな差を生みます

お口の状態を記録する

義歯の有無・種類、かかりつけ歯科医、服薬情報、アレルギーなどをメモにまとめておきましょう。避難先で医療支援を受ける際に役立ちます。

義歯の管理を習慣化する

就寝時は外して、ふた付きの容器に水を張って入れ、置き場所を毎回同じにする習慣をつけましょう。急な避難でも持ち出しやすくなります。容器に油性ペンで氏名を書いておくことも有効です。

毎日の口腔ケアを支援する

ご自身でのケアが難しい方には、スポンジブラシや口腔ケアシートがあると介助しやすくなります。噛む力が残っている方、口に触れると強く噛み込む方、認知症のある方、自分で吐き出せない方には、指や布を口の中に入れる方法は行わないでください。日頃から慣れておくと、災害時もスムーズに対応できます(介助での口のケアの手順と注意)。

嚥下の状態を確認しておく

食事中にむせることが多い方は、かかりつけ医に相談を。とろみ剤があれば備蓄品に加えておくと役立ちます。使用量は製品により異なるため、必ずお使いの製品の表示を確認し、ふだん使っているとろみの段階をメモしておきましょう。ふだんの指示がある方は、そちらを優先してください。

Evacuation

避難生活での備え

避難所生活が長期化した際に気をつけたいポイントです

口腔ケアの時間を確保する

避難所では生活リズムが乱れがちです。朝と就寝前の口腔ケアの時間を意識的に確保しましょう。

周囲に口腔ケアの必要性を伝える

口腔ケアは「贅沢」ではなく「健康維持」に不可欠です。避難所の運営者に相談し、ケア用品の配備を依頼することも大切です。

食事形態に配慮する

噛む力や飲み込む力に不安がある場合は、食事の形態(刻み食、とろみ付きなど)を避難所スタッフに伝えましょう。

体調の変化に注意する

発熱、咳、食欲の低下などが見られたら、早めに医療スタッフに相談してください。誤嚥性肺炎の初期症状の可能性があります。

Checklist

非常持出袋に追加したいもの

高齢者のケアに必要なアイテムを、通常の防災グッズに加えましょう

高齢者向け追加アイテム

  • 義歯ケース

    就寝時・避難時の義歯管理に必須

  • 義歯洗浄剤

    義歯の清潔を保つために

  • 口腔保湿ジェル

    口腔乾燥の予防・緩和に

  • スポンジブラシ

    自力でのブラッシングが難しい方の口腔ケアに

  • 口腔ケアシート

    水なしで歯ぐきや舌を清拭できます

  • とろみ剤

    むせやすい方の飲み物・汁物に(ふだんの指示がある方はそちらを優先)

  • ワセリン

    唇や口周りの乾燥を防ぎます

  • お口の健康手帳(メモ)

    義歯情報・かかりつけ医・服薬内容を記載

大切なご家族のために、今日から備えを

高齢者向けの備えガイドをご用意しています。なお、お問い合わせフォームへのご返信はメールで2営業日以内となるため、急な症状のご相談には向きません。歯のことで困ったときは、避難所にいる方はまず救護班・保健師に伝えてください。自宅や車中泊の方は、地域の歯科医師会に電話すると、対応できる歯科医院の情報が得られることがあります(歯のことで困ったときの相談先)。緊急の場合は119番へ。