重曹水は洗口液の代わりになりますか
この回答は暫定案です。専門家の確認を受けていません。判断に迷うときは、必ず医療者にご相談ください。
答え
代わりにはなりません。重曹水のうがいは昔から紹介されてきましたが、効果を確かめた資料をこのプロジェクトでは確認できていないため、作り方(水と重曹の量)はお伝えしていません。口のねばつきには、まず少量の水でのうがいや、濡らして固くしぼったガーゼでの拭き取りをお試しください。口の水を自分で吐き出せない方、むせやすい方には、うがいをさせないでください。
次のようなときは、すぐに医療者へ連絡してください
- うがいの水や口の中のものを飲み込んでむせ込み、そのあとに発熱・息苦しさ・たんの増加が出たとき(誤嚥性肺炎のおそれがあります。医療者に相談してください)
- 重曹水を多めに飲み込んでしまい、吐き気・嘔吐・おなかの張り・ぼんやりするなどの症状が出たとき
- 口の中や唇に強い痛みのただれ・白い膜・止まらない出血があるとき
避難所にいる方は救護班・保健師へ。判断に迷うときは119番に連絡してかまいません。
のみ込む力が弱い方に、うがいをさせないでください
口に含んだ水を自分で吐き出せない方、むせやすい方、意識がはっきりしない方、寝た姿勢のままの方には、うがいをさせないでください。水が気管に入り、誤嚥性肺炎につながるおそれがあります。この場合は、水を含ませて固くしぼったガーゼやハンカチを指に巻き、口の中を拭き取る方法に切り替えてください。ティッシュなど濡れると崩れるものは、口の中に入れないでください。口の中でちぎれて残ると、窒息や誤嚥の原因になります。
詳しい説明を読む
はじめにお伝えすると、重曹(炭酸水素ナトリウム)を溶かした水は、洗口液や歯みがきの代わりにはなりません。口臭やねばつきのもとになる歯垢(細菌のかたまり)は、うがいだけでは落ちないからです。これは市販の洗口液でも同じです。
重曹水のうがいは、避難生活での口のねばつき対策として紹介されることがあります。ただし、災害時の口の中の細菌の量・口臭・誤嚥性肺炎などに対して効果があることを示した資料を、このプロジェクトでは確認できていません。よく見かける濃さの目安についても、根拠をたどることができませんでした。そのため当サイトでは、水の量と重曹の量を具体的にご案内していません。
口のねばつきがつらいときは、まず次の方法を試していただきたいと考えています。特別な材料がいらず、水が少なくても続けやすい方法です。
- 水を少量だけ口に含み、ほおを動かして口全体に行き渡らせてから吐き出す。
- 水を含ませて固くしぼったガーゼやハンカチで、歯の表面、歯と歯ぐきの境目、舌の上、ほおの内側を拭き取る。
- 歯ブラシが使えるなら、水が少なくても続けられます。ブラシでこすったあと、口の外でティッシュや布にブラシの汚れを拭い取り、また磨きます。
- 口の中用の保湿ジェルやリップクリームがあれば、唇と口の乾きをやわらげるのに役立つと考えられています。
- 水分をとってよいと言われている方は、こまめに少しずつ飲んで、口が渇きすぎないようにする。
手元に重曹しかなく、それでも使いたいという場合は、次の点を必ず守ってください。
- 掃除用・工業用の重曹は口に入れないでください。食品用と表示されたものだけを使います。
- 口に含んだ水は飲み込まず、必ず吐き出してください。吐き出せない方には使わないでください。
- 重曹にはナトリウム(塩分にあたる成分)が含まれます。塩分の制限がある方、腎臓や心臓の持病がある方、血圧が高い方は、使う前に担当の医療者に確認してください。
- 粉のままの重曹で歯や舌をこすらないでください。歯や粘膜を傷めるおそれがあります。
- 濃くすればよくなるものではありません。しみる、ひりひりする、気持ちが悪いなど、少しでも違和感があればすぐにやめてください。
うがいだけでは汚れは落ちません
洗口液も重曹水も、さっぱりした感じや、においを一時的に抑えることには役立つと言われますが、歯や歯ぐきに付いた歯垢を落とす力は限られています。うがいで済ませず、できる範囲で歯ブラシや拭き取りを続けてください。水がごく少ないときは、拭き取りだけでもかまいません。
この回答の根拠
- 根拠の種類:
- 慣習的に行われていますが、根拠や臨床的意義は明確ではありません
- 監修の状態:
- 暫定案です。専門家の確認を受けていません
- 最終更新:
- 2026-08-01
分かっていないこと:【要専門家確認】重曹水のうがいは慣習的に紹介されてきた方法で、災害時の口の中の細菌の量・口臭・誤嚥性肺炎などに対する効果を示した資料は確認できていません。濃さの目安も根拠をたどれなかったため、本項目では作り方(水の量と重曹の量)を記載していません。食品用重曹は食品添加物であり、口の中の症状に対する医薬品・医薬部外品ではありません。当初この項目に付けていた日本口腔ケア学会等の資料は、重曹に関する記載を原典で確認できなかったため出典から外しています(確認が取れ次第、設問番号やページまで示して記載します)。歯みがきや拭き取りの代わりにはしないでください。持病のある方、介助を受けている方は担当の医療者・歯科医療者に確認してください。
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この情報は一般的な内容です。個々の症状の診断や治療方針を示すものではありません。 判断に迷うときは、医療者にご相談ください。緊急の場合は119番へ。