本文へ移動⚠ 熊本地震で被災された方へ — 水がなくてもできる歯磨き・入れ歯の対処(軽量ページ)

ナイトガードを使っている方の災害への備え

この内容は暫定案です。専門家の確認を受けていません。判断に迷うときは、必ず医療者にご相談ください。

どのような方が対象か

歯ぎしりや食いしばりのために、ナイトガード(就寝時に歯にかぶせるマウスピース)を歯科医院で作って使っている方のためのページです。ご家族や介助される方が読んでも分かるように書いています。矯正治療のあとの保定(リテーナー)を兼ねた装置を使っている方は、扱いが異なります。使わない期間が短くても歯が動くことがあるため、『保定装置(リテーナー)を使っている』のページ(/audiences/retainer)も併せてご覧ください。いびきや睡眠時無呼吸のために作られたマウスピース(下あごを前に出す装置)は、見た目が似ていてもこれとは別の装置です。その方は『睡眠時無呼吸の口腔内装置を使っている』のページ(/audiences/sas-appliance)をご覧ください。ご自身の装置がどれに当たるか分からないときは、作った歯科医院に確認してください。

すぐに医療者へ連絡してください

  • 口が指2本分ほど開かない。または、急に口が開かなくなった。
  • 口を閉じられない。顎が外れた感じがして元に戻らない。
  • 顔や顎の下が急に腫れて熱をもつ。発熱がある。飲み込みにくい、息が苦しい。
  • 唾が飲み込めずよだれが垂れる。声がこもる・いつもと変わった。舌が持ち上がる感じがする。あおむけに寝るより起きている方が息が楽。これらは首やのどの奥に炎症が広がっているサインのことがあります。夜間でも待たずに救護所や救急に連絡してください。
  • 装置や破片を飲み込んだ・吸い込んだ疑いがあるときは、その後に症状がなくても、歯科医療者や救護所に相談してください。
  • 歯や顎の痛みが強く、眠れない、食べられない。
  • 顔や顎を打った後に、かみ合わせがずれた、歯がぐらつく、血が止まらない。

ナイトガードやその破片を、のどに詰まらせたとき

口の中に入れるものを使っている方に、起こりうることです。 いざというときに動けるよう、平時に読んでおいてください。

声が出せない、咳ができない、顔色が青くなる

のどが完全にふさがっています。すぐに119番に連絡してください。周りに人がいれば、通報を頼み、自分は本人のそばを離れないでください。 のどを手でつかむしぐさ(チョークサイン)が出ることがあります。

背中をたたく、腹部を突き上げるといった手当てがあります。 やり方を知っている方は、通報と並行して行ってください。 知らない場合は、119番の通信指令員が電話口で手順を教えてくれます。 指示に従ってください。

咳ができている、声は出せる

まだ空気は通っています。むやみに背中をたたいたり、 指を口に入れてかき出そうとしたりしないでください。 かえって奥に押し込むことがあります。 咳を続けてもらい、出てこないときは医療者に連絡してください。

飲み込んだかもしれないが、症状はない

症状がなくても、金具のあるものや、とがった破片を飲み込んだ可能性があるときは、 医療機関にご相談ください。気づかないうちに気管に入っていることもあります。 「見当たらない」だけで、飲み込んだかどうか分からない場合も同じです。

このブロックは、口の中に入れる装置を扱うページに共通で表示しています。 窒息の手当ては、実際に体を動かして学ぶものです。 お住まいの地域の消防が行う救命講習の受講をおすすめします。

災害時に起こりやすいこと

  • 災害時は強い緊張や不安、睡眠の乱れが続きます。歯科の診療現場では、こうした時期に食いしばりや顎の痛みの訴えが増えるという経験があります。ただし、被災地で実際に測定されたデータにもとづくものではありません。
  • ナイトガードは薄く小さい装置です。避難のときに置き忘れたり、荷物の中で割れたり、避難所で紛失したりしやすいものです。
  • 避難生活では、落下・踏みつけ・高温などで装置にひびや欠けが生じやすくなります。ひびの入った装置を使うと、割れた縁で頬の内側や歯ぐきを傷つけることがあります。就寝中に割れると、破片が口の中に残ることもあります。
  • 装置をなくしたり壊したりすると、作り直しや修理が必要になります。被災後は歯科医院が休診していたり、予約が取りにくかったりして、手元に戻るまで時間がかかることがあります。なお、装置を使えない期間が続いたときに歯や詰め物・被せ物にどのような変化がどれくらいの期間で起こるのかは、はっきり分かっていません。心配される方が多い点ですが、確かめられた事実として書けることは多くありません。
  • 断水で十分に洗えないと、装置の表面にぬめり(細菌の膜)がつきます。においや歯ぐきの炎症につながるという見方がありますが、災害時に検証された知見ではありません。
  • 朝起きたときの顎のだるさ、こめかみの痛み、口の開けにくさが出ることがあります。

発災前に準備しておくもの

  • ナイトガードは毎晩使うため、非常持ち出し袋に入れっぱなしにはできません。枕元に「ケースの定位置」を1か所決めて、避難のときにそのまま持ち出せるようにしてください。
  • ケースの外側には、名前(またはイニシャルや自分だけが分かる目印)を油性ペンで書いてください。電話番号などの連絡先は外側に書かず、書くならケースの中に入れる紙に書いてください。避難所ではケースが周りの人の目に触れます。
  • かかりつけ歯科医院の名前と電話番号、装置を作ったおおよその時期をメモしてください。装置の写真をスマートフォンで撮っておくと、作り直しのときの手がかりになります。
  • 予備の装置をお持ちの方は、予備のほうを非常持ち出し袋に入れてください。
  • 非常持ち出し袋に、装置を洗うための柔らかい歯ブラシを入れてください。ご自身の装置に使ってよい洗浄剤は、作った歯科医院に確認してください。指定がなければ、水と柔らかい歯ブラシでのこすり洗いが基本です。装置の材料によっては、使わないほうがよい洗浄剤があります。
  • 口に入れる前の最後のすすぎに使う分として、飲める水(ペットボトルの水など)を少量、持ち出し袋に入れておいてください。
  • 就寝中に口へ入れる装置なので、体調や飲んでいるお薬によっては、災害時に使い続けてよいかを確かめておく必要があります。次の「避難所で」の項目にある確認事項に当てはまる方は、平時のうちに歯科医療者や主治医に相談しておいてください。
  • お薬手帳や保険証と一緒に、「歯ぎしり用の装置を使っています」と書いた紙を入れておくと、支援者に伝わります。

発災直後に確認すること

  • 就寝中に被災した場合、ナイトガードを口に入れたままのことがあります。ご本人が目を覚まして受け答えできる場合は、ご自身で外してもらってください。意識がはっきりしない、けいれんしている、強く混乱しているときは、口の中に手や指を入れないでください。顔を横に向けて、救護所や救急に連絡してください。
  • 装置が割れていないか、口の中に破片が残っていないかを確認してください。
  • 明るいところで、ひび・欠け・変形がないかを見てください。指で軽く曲げて確かめるようなことはしないでください。
  • ひび・欠け・穴が見つかったときは、その晩から使うのをやめて、ケースに入れて保管してください。捨てずに取っておくと、修理や作り直しの手がかりになります。歯科医院に連絡がつくまでの間の扱いは、後述の「相談する目安」を参考にしてください。
  • ガラスの破片が飛び散った場所にあった装置は、水で洗っただけでは安全とはいえません。細かい破片が材料に刺さって残ることがあります。明るいところでよく確かめ、少しでも異物が刺さっている・表面がざらつくと感じたら、使わずにケースに入れて、歯科医療者に見てもらってください。
  • ほこりが付いた装置をそのまま口に入れないでください。洗うときは、口に入れる前の最後のすすぎを飲める水で行ってください。飲める水がまったくないときは、洗わずに清潔な布やティッシュで表面を拭き取り、その状態で使ってよいかを歯科医療者に相談してください。
  • 装置を持ち出せたかどうかを早めに確認してください。見つからない場合でも、崩れた建物の中へ捜しに戻らないでください。
  • 頬の内側や歯ぐきに切り傷や出血がないか確認してください。血をさらさらにする薬(抗凝固薬・抗血小板薬)を飲んでいる方は、小さな傷でも血が止まりにくいことがあります。清潔なガーゼやハンカチで押さえても止まらないときは、早めに救護所や歯科医療者に相談してください。

避難所での注意

  • ナイトガードは、歯科医院から使うように指示されて作られた装置です。避難所で使うことは、特別なことでもわがままでもありません。使い続けるかどうかに迷いがあるときは、装置を作った歯科医院や、避難所に来る歯科の支援チームに相談してください。
  • 就寝中に口へ入れる装置のため、次に当てはまる方は、災害時に使ってよいか(または使うのを再開してよいか)を歯科医療者・主治医に確認してください。睡眠薬や安定剤を飲んで眠る夜/お酒を飲んだ夜/発熱や吐き気・嘔吐があるとき/意識がはっきりしないとき/けいれんの持病がある方/飲み込む力が落ちている方(脳卒中の後遺症などを含む)/認知症があり外し忘れが起こりうる方。確認できるまでの間は、無理に装着を続けないでください。相談先につながらないときは、避難所の救護所や巡回の医療スタッフに、この一覧を見せて相談してください。
  • 人目が気になるときは、寝る直前に、寝袋や毛布の中で着けてかまいません。周囲に事情を説明する義務はありません。
  • 外した装置は必ずケースに入れてください。ティッシュに包んで置くと、ごみと間違えて捨てられる事故が起こります。
  • 就寝スペースの床や布団の上に直接置かないでください。踏まれて割れます。
  • 洗う水が乏しいときは、指と柔らかい歯ブラシでこすり洗いし、口に入れる前の最後のすすぎは必ず飲める水で行ってください。浴槽の残り湯・雨水・川や池の水・井戸水・プールの水・生活用水(トイレ用に配られた水など)は、口に入れる装置のすすぎに使わないでください。飲める水がまったくないときは、洗わずに清潔な布で拭き取ってください。
  • 洗浄剤を使ったあとは、必ず飲める水でよくすすいでから口に入れてください。薬剤が残ると口の中を痛めます。飲める水ですすげないときは、洗浄剤を使わないでください。
  • 洗浄剤の錠剤や、つけ置き中の容器は、子どもや認知症のある方の手の届かない場所に置いてください。つけ置きの液は飲まないでください。
  • ケースも定期的に洗って、内側を乾かしてください。ぬれたまま密閉したケースに入れっぱなしにすると、カビや細菌が増えます。日中はフタを開けて乾かすか、通気口のあるケースを使ってください。
  • 装置が手元にない間は、日中に歯を食いしばっていることに気づいたら、上下の歯を軽く離してください。硬い配給食は小さくして食べてください。これは装置の代わりになるものではありませんが、顎の負担を減らす助けになると考えられています。
  • 顎に痛みが出ているときは、大きく口を開ける動作(あくび、硬い配給食を一口で入れるなど)を控えめにしてください。

自宅で避難するときの注意

  • 断水中は、洗面所で流しながら洗うことができません。洗面器に水を少量ためて、その中で洗ってください(落としても割れにくくなります)。ただし、口に入れる前の最後のすすぎは、必ず飲める水で行ってください。
  • 浴槽の残り湯・雨水・川や池の水・井戸水・プールの水・海水・生活用水で、装置を洗ったりすすいだりしないでください。口に入れる装置です。飲める水がまったくないときは、洗わずに清潔な布で拭き取ってください。
  • 車中泊をする方は、装置を車内に置いたままにしないでください。夏の車内は高温になり、装置が熱で変形するおそれがあります。
  • ストーブや暖房の吹き出し口の近く、直射日光が当たる窓辺に置かないでください。熱で変形するおそれがあります。
  • 停電で暗い中では、置き場所を毎回変えないでください。ケースの定位置を1か所だけ決めてください。
  • 装置を外して寝る日も、ケースは枕元の手が届く位置に置いてください。夜間の避難のときにそのまま持ち出せます。
  • ケースは定期的に洗い、内側をよく乾かしてから使ってください。

ご家族・介助される方が行うこと

  • 口の中に関わる手助けは、必ず先に声をかけ、これから何をするかを説明し、ご本人の了解を得てから行ってください。断られたら無理に続けないでください。認知症のある方でも同じです。
  • 「寝るときのマウスピースを使っていましたか」と、具体的に聞いてください。歯ブラシがあるかどうかだけでは分かりません。聞くときは、周りに人が少ない場所やタイミングを選んでください。歯ぎしりの装置を使っていることを、人に知られたくない方もいます。
  • 高齢の方や手が不自由な方は、自分で洗えないことがあります。ご本人の了解を得たうえで、洗浄と、ケースへの出し入れを手伝ってください。
  • 割れた装置や破片を勝手に捨てないでください。作り直しや修理のときの手がかりになります。
  • 装置を持ち出せなかったことを責めないでください。避難のときに持ち出せないのは、その方の落ち度ではありません。
  • 認知症のある方については、日中も装着したままになっていないか、声をかけて一緒に確かめてください。外し忘れや、外した装置の置き忘れが起こりやすくなります。
  • 睡眠薬や安定剤を飲んで眠る方、飲酒後に眠る方、発熱や嘔吐がある方、飲み込む力が落ちている方、けいれんの持病がある方、認知症のある方については、就寝中に装置を使ってよいかを歯科医療者・主治医に確認できるよう、橋渡しをしてください。
  • 意識がはっきりしない方、けいれんしている方の口の中に、手や指を入れないでください。顔を横に向けて、救護所や救急に連絡してください。
  • 歯科の巡回診療や口腔ケアの支援チームが来たら、「歯ぎしりの装置が壊れた」「なくした」ことを伝えてください。

やってはいけないこと

  • ひび・欠け・穴がある装置、割れた装置は使わないでください。就寝中に割れて、破片を飲み込んだり気管に入ったりするおそれがあります。使用を中止してケースに保管し、歯科医療者に確認してください。
  • 割れた装置を、瞬間接着剤や工作用の接着剤でくっつけないでください。口の中で使うための材料ではありません。
  • 割れて尖った部分を、はさみ・カッター・やすりで自分で削らないでください。かみ合わせが変わり、歯や顎に別の負担がかかります。
  • 熱湯をかけたり、煮沸したりしないでください。ナイトガードの材料は熱に弱いものが多く、変形すると元には戻りません。食器乾燥機・電子レンジも使わないでください。
  • 塩素系漂白剤(キッチン用の漂白剤など)や消毒用アルコールで、装置を洗ったり漬けたりしないでください。装置が傷むだけでなく、薬剤が残ったまま口に入れると粘膜を痛めます。使うのは、マウスピース用・義歯用として売られている洗浄剤だけにしてください。
  • 浴槽の残り湯・雨水・川や池の水・井戸水・プールの水・海水・生活用水で、装置を洗ったりすすいだりしないでください。口に入れる前の最後のすすぎは、飲める水で行ってください。
  • 他の人のナイトガードを借りたり、家族と共用したりしないでください。装置は一人ひとりの歯の形に合わせて作られています。
  • 歯みがき粉で装置をこすらないでください。研磨剤で細かい傷がつき、かえって汚れが落ちにくくなります。
  • 痛みや歯ぐきの傷があるまま、合わなくなった装置を無理に使い続けないでください。悪化することがあります。使い方や再開の時期は、装置を作った歯科医院の指示を優先してください。
  • 顎が外れた感じがして口が閉じられないとき、自分や家族の手で無理に元に戻そうとしないでください。関節や靱帯を痛めます。口が開かないときも、こじ開けないでください。どちらも医療者の処置が必要です。
  • 装置や破片がのどに入ったとき、指を口の中に入れて取ろうとしたり、無理に吐かせたりしないでください。かえって奥に押し込んだり、気管に入ったりするおそれがあります。
  • 意識がはっきりしない方、けいれんしている方の口の中に、手や指を入れないでください。

歯科医療者に相談する目安

  • 以下に挙げる期間は、相談のきっかけとしての目安です。医学的な基準ではありません。気になるときは、期間を待たずに相談してください。
  • 装置にひび・欠け・穴ができたとき。着けたときに浮く、カタカタと動くようになったとき。
  • 矯正治療のあとの保定(リテーナー)を兼ねた装置の場合は、2週間を待たずに、できるだけ早く矯正歯科へ連絡してください。使わない期間が短くても歯が動くことがあると考えられています。
  • 装置をなくしたまま2週間以上たち、歯ぎしりや食いしばりの自覚があるとき。
  • 朝起きたときの顎のだるさやこめかみの痛みが、1〜2週間続くとき。
  • 装置が当たる場所に、治らない口内炎や傷ができたとき。
  • 歯が冷たいものでしみる、かむと痛む、歯が欠けた、詰め物や被せ物が取れたとき。
  • 装置を使うようになってから、いびきや睡眠中の呼吸の乱れを家族に指摘されたとき。
  • 血をさらさらにする薬(抗凝固薬・抗血小板薬)を飲んでいる方は、口の中の小さな傷でも血が止まりにくいことがあります。清潔なガーゼで押さえても止まらないときは、時間をおかずに救護所や歯科医療者へ連絡してください。
  • 骨粗鬆症の注射や飲み薬を使っている方、糖尿病のある方、ステロイドや免疫を抑える薬を使っている方、抗がん治療中の方は、小さな傷や腫れでも重くなることがあります。ふだんより早めに相談してください。
  • かかりつけの歯科医院に連絡がつかないときは、避難所の救護所、市町村の保健師、地元の歯科医師会に問い合わせてください。歯科の巡回診療が入っていることがあります。どこにも連絡がつかない間は、無理に装置を使わず、ケースに入れて保管し、口の中は飲める水でのうがいと、やわらかい歯ブラシでの清掃を続けてください。

この内容について

監修の状態:
暫定案です。専門家の確認を受けていません
最終更新:
2026-08-01

分かっていないこと:【要専門家確認】このページは、平時の歯科診療での経験と、災害時の口腔ケアに関する実務的な知見をもとにまとめた暫定案です。専門家の確認をまだ受けていません。直せなかった不確実性を、そのまま書き残します。(1)災害時のストレスで歯ぎしりや食いしばりがどの程度強まるのかについて、被災地で測定された十分なデータはありません。本文の記述は、平時の診療での経験と現場の報告にとどまります。(2)ナイトガードを使えない期間が続いたときに、歯や詰め物・被せ物にどのような変化がどれくらいの期間で起こるのかは、はっきりしていません。本文の「2週間」「1〜2週間」などの数字は、相談のきっかけとしての目安であり、医学的な根拠にもとづく基準ではありません。(3)保定(リテーナー)を兼ねた装置について「短い期間でも歯が動くことがある」と書きましたが、何日で、どの程度動くのかを示せる確かな数値はありません。目安の日数を書かず「できるだけ早く」としたのはそのためです。(4)断水下での洗浄のしかたは、災害時にその効果が検証されたものではありません。「口に入れる前の最後のすすぎは飲める水で」「飲める水がなければ洗わずに拭き取る」という方針は、生活用水による汚染を避けるための安全側の判断であり、拭き取りだけで衛生が保てることを示すデータがあるわけではありません。(5)就寝中の装着を控えて相談すべき状態として挙げた一覧(睡眠薬・飲酒・発熱や嘔吐・意識障害・けいれん・嚥下障害・認知症)は、口腔内の器具による誤飲・誤嚥の一般的な考え方からの当てはめであり、ナイトガードについて災害時に検証されたものではありません。逆に、この一覧に当てはまらなければ安全だという意味でもありません。(6)出血や治癒に関わる持病(抗凝固薬・抗血小板薬、骨吸収抑制薬、糖尿病、免疫抑制、抗がん治療)についての記載は、平時の歯科での一般的な注意にもとづくもので、押さえる時間などの具体的な数値は書けていません。(7)装置の材料は種類によって熱や薬剤に対する強さが異なります。ご自身の装置の具体的な扱い方は、作った歯科医院の指示が優先されます。(8)避難所で装置を使うことへの心理的な抵抗について、有効な支援のしかたは十分に整理されていません。(9)このページの記述には、公開済みの参照資料に対応する出典がまだ付いていません。専門家の確認とあわせて、出典の追加が必要です。

この情報は一般的な内容です。個々の症状の診断や治療方針を示すものではありません。 判断に迷うときは、医療者にご相談ください。緊急の場合は119番へ。