社内起案用資料
災害時口腔ケア備蓄の導入について
出典・監修:一般社団法人 日本オーラルヘルス協会「お口の防災プロジェクト」(https://oral-bousai.jp)
1. 背景
東京都帰宅困難者対策条例は、事業者に対し従業員の3日分(72時間)の施設内待機備蓄を努力義務として定めている。 水・食料の備蓄が先行する一方、待機期間中の口腔衛生への備えは多くの企業のBCPで未整備である。 従業員を施設内に待機させる判断を行う以上、待機中の衛生環境の整備は労働契約法上の安全配慮義務の射程で検討すべき事項である。
2. リスク(出典付き)
- 阪神・淡路大震災(1995)では、災害関連死のうち約24%を肺炎など呼吸器系疾患が占めた(神戸新聞 2004)。
- 東日本大震災(2011)後の石巻市では、肺炎の発生が通常時の約3倍に増加し、同市の災害関連死の26.9%が肺炎であった(石巻市 災害関連死分析)。
- 高齢者介護施設における2年間のRCTでは、専門的口腔ケアにより肺炎発症率が39%、肺炎による死亡率が53%低下した(Yoneyama T, et al. The Lancet. 1999;354:515.)。
- 断水環境では歯磨きが困難となり、歯垢1mg中の約1億個の細菌が誤嚥性肺炎リスクを高める(日本訪問歯科協会)。
3. 対策と費用
日本オーラルヘルス協会監修の法人向けBCPキット(口腔ケア用品の標準構成)を、既存の防災備蓄に追加する。 軽量・小容積(段ボール1箱程度)のため追加保管コストはほぼ発生しない。
| 構成 | 価格(税込) | 1人あたり |
|---|---|---|
| BCPキット 10名分(3日分) | 19,800円 | 1,980円 |
| BCPキット 50名分(3日分) | 89,000円 | 1,780円 |
| BCPキット 100名分(7日分・要配慮者対応品目含む) | 380,000円 | 3,800円 |
発注は請求書払い(銀行振込)に対応。見積書は最短即日発行、納品は最短2週間(納品書・備蓄品目一覧同梱)。 年1回の備蓄期限切れ通知あり。
4. 要約(稟議書転記用)
東京都帰宅困難者対策条例の3日分備蓄(努力義務)のうち未整備であった口腔衛生分野について、 日本オーラルヘルス協会監修の標準キットを導入する。費用は従業員1人あたり1,980円(10名分19,800円・税込)。 阪神・淡路大震災では災害関連死の約24%を肺炎等呼吸器系疾患が占めた(神戸新聞2004)とされ、 そのリスクへの対策であるとともに、健康経営・BCP文書への記載事項としても活用する。
5. 監修体制
本プロジェクトの教材・統計引用は、学術統轄・中久木康一(歯学博士。東北大学 大学院 歯学研究科 災害・環境歯学研究センター 特任講師。厚生労働科学研究費補助金 研究代表者、JDAT〔日本災害歯科支援チーム〕研修会の構築を主導)の監修体制下で管理されている。 協会は協賛企業からの学術的独立を明文化しており、特定製品の推奨は行わない。