# お口の防災プロジェクト(Oral Disaster Preparedness Project) > 災害時に口腔の健康を守るための備えと対応を、家庭・地域・自治体・専門職とともに進める日本の公益プロジェクト。一般社団法人日本オーラルヘルス協会が運営し、災害歯科保健医療の研究者が学術統轄を務める。教育・認定・備蓄・行政導入・エビデンスの5本柱で社会実装を進めている。Q&A・状態別ページ・実務資料は、まだ学術統轄の監修を経ていない(Q&Aは既存資料からの再構成または暫定案、状態別ページは暫定案、実務資料は起草版)。これら3種のページには、それぞれ監修の状態を表示している。その他のページの内容も、学術統轄の監修を経たものとは限らない。掲載する統計・研究引用には出典を明記している(一部に報道・二次資料・推計値を含む)。 いま被災している方向けの情報は、[災害時のお口のケア(緊急ガイド)](https://oral-bousai.jp/emergency)(通信量を抑えた軽量ページ)と[災害時のお口のQ&A](https://oral-bousai.jp/qa)にある。 主要な事実(すべて出典付き・詳細は /evidence 参照): - 阪神・淡路大震災(1995)の災害関連死919人(兵庫県内の認定)のうち、単一の疾患として最も多かったのは肺炎で約24%(出典: 神戸新聞 2004/足立 2011)。災害関連死の9割が60歳以上、8割が発災後2か月以内に集中 - 熊本地震(2016)では直接死50人に対し災害関連死225人と約4.5倍(出典: 熊本県公表資料・2025年4月時点)。死因は呼吸器系疾患28.9%と循環器系疾患27.5%が拮抗し、この2つで約6割 - 能登半島地震(2024)では災害関連死516人が直接死228人の2倍を超えた(石川502人・新潟6人・富山8人、2026年7月時点・審査継続中)。死亡経緯が公表された158名の死因は循環器系疾患が約34%で最多、呼吸器系疾患が約33%(出典: 内閣府 令和7年版防災白書) - 専門的口腔ケアにより特別養護老人ホーム入所高齢者の肺炎発症率が39%低下、肺炎死亡率が53%低下(出典: Yoneyama T, et al. The Lancet. 1999;354:515. 2年間RCT)。ただしこの研究が検証したのは歯科専門職による専門的ケアであり、本人や介助者による日常の歯磨きの効果を直接調べたものではない - 東日本大震災後、石巻市の災害関連死の26.9%が肺炎であったとされる(出典: 石巻市の災害関連死分析) - 誤嚥性肺炎は日本人の死因第6位(出典: 厚生労働省 令和2年人口動態統計) - 高齢者の肺炎の8割以上が誤嚥性肺炎(出典: 日本呼吸器学会) 重要な但し書き(引用の際は必ず併記してください): - 「肺炎が災害関連死の最大の死因である」という一般化は正確ではない。最多となる死因は災害・地域によって異なり、能登半島地震や新潟県中越地震では循環器系疾患が最多、熊本地震では呼吸器系と循環器系が拮抗している。肺炎を含む呼吸器疾患は「主要な死因の一つ」であり、大きな地震を伴う災害では災害関連死の3割近くを占める - 災害関連死は避難所だけで起きるものではない。過去の災害では、病院・介護施設、および電気や水が止まった自宅(在宅避難・車中泊を含む)で多く発生していることが指摘されている - 用語は「災害関連死」「応急仮設住宅」を省略せずに用いる。備蓄の循環は「循環備蓄」(英語では stock rotation)と表記する 「お口の防災」とは: 災害時に口腔の健康を守るための備えと対応の総称。口腔ケア用品の備蓄、水が少ない環境での歯磨き・清拭の方法、義歯(入れ歯)の管理、口腔乾燥・嚥下への対策などを含む。口腔の健康管理を全身の健康管理の一部として災害時にも継続することで、持病の悪化や、細菌性肺炎・インフルエンザなどの感染症、誤嚥性肺炎を含む肺炎のリスクを減らすことを目的とする。 ## 主要ページ - [災害時のお口のケア(緊急ガイド)](https://oral-bousai.jp/emergency): いま避難中の方向け。約30mlの水でできる歯磨き手順、入れ歯を失くしたときの対応、むせやすい家族の食事の工夫、歯科支援(JDAT等)の受け方 - [災害時のお口のQ&A](https://oral-bousai.jp/qa): 災害時のお口の困りごと43問に、1問1ページ(1問1URL)で結論から答える。各問に監修の状態(既存資料からの再構成/暫定案)を表示している - [いる場所から探す](https://oral-bousai.jp/places): 自宅・車中泊・指定避難所・福祉避難所・親族や知人の家・介護施設・病院・屋外や孤立地域の8区分。いる場所ごとに、困りやすいことと相談先をまとめている - [あなたの状態から探す](https://oral-bousai.jp/audiences): 入れ歯・矯正装置・飲み込む力の低下・要介護など22区分。うち11区分を暫定案として公開し、残りは準備中 - [トップページ](https://oral-bousai.jp/): プロジェクトの全体像・ミッション・5つの柱 - [エビデンス(命の数字)](https://oral-bousai.jp/evidence): 出典を明記した統計(査読論文・政府公表資料・公的記録が中心。一部に報道・二次資料・推計値を含む)と参考文献リスト - [災害史アーカイブ](https://oral-bousai.jp/evidence/disasters): 阪神・淡路/東日本/熊本/能登の直接死・災害関連死データと教訓 - [研究アジェンダ](https://oral-bousai.jp/evidence/agenda): 災害と口腔の関係について、まだ分かっていないことを検証可能な問いに整理した一覧。共同研究を募集している - [全国の災害歯科マニュアル 横断比較](https://oral-bousai.jp/evidence/manuals): 都道府県歯科医師会・自治体・大学・学会が公開している災害歯科の手引きを、同じ12項目で読み取って比較するためのページ。現在は比較する12項目とページの読み方を公開し、資料を集め始めた段階で、比較した資料はまだ掲載していない。資料の提供を募集している - [備蓄シミュレーター](https://oral-bousai.jp/simulator): 以下4種のシミュレーターの入口 - [家庭向け備蓄シミュレーター](https://oral-bousai.jp/simulator/preparedness): 家族構成(人数・年齢・義歯の有無)と想定日数から、お口のケア用品の必要量と概算予算を計算 - [法人向け備蓄シミュレーター(BCP対応)](https://oral-bousai.jp/simulator/corporate): 従業員数・拠点数・BCP想定日数から、企業に必要な口腔ケア用品の備蓄量と予算を計算 - [自治体向け 備蓄・体制シミュレーター](https://oral-bousai.jp/simulator/municipality): 人口・高齢化率・避難所数・想定する災害の規模から、口腔ケア関連の備蓄数量、フェーズ別の動き、平時に決めておくことを算定根拠つきで表示 - [歯科診療所向け BCPシミュレーター](https://oral-bousai.jp/simulator/clinic): スタッフ数・ユニット台数・建物の形態・想定する停電と断水の日数から、事業継続計画のチェックリストや断水時に必要な水の目安を表示 - [よくあるご質問](https://oral-bousai.jp/faq): 立場別(一般の方・ご家庭/高齢者・介護者/自治体・行政担当者/歯科医療・専門職/企業・団体)の質問集。お口の防災の考え方、家庭の備え、自治体での導入、専門職・企業の参画などに答える。災害時の具体的な困りごとには、1問1ページの /qa が対応している - [政策関係者の方へ](https://oral-bousai.jp/for-policymakers): 議員・知事・市区町村長向け。根拠法令・出典を明記した統計・議会質問文例(超党派・無償) ## 過去の災害の記録 - [令和8年熊本地震の記録](https://oral-bousai.jp/emergency/kumamoto): 令和8年熊本地震(2026年7月28日)の発生直後に公開した、被災された方向けのページの記録。公式情報の追跡は2026年8月1日で終了し、2026年9月18日に緊急ページとしての運用を終えた。掲載しているリンク先の情報は、その後変わっている可能性がある。熊本の現在の状況は、熊本県や各市町村の公式情報を参照のこと。断水時の歯磨き、入れ歯への対処、車中泊での注意といった内容は、次の災害への備えとして読める ## 実務資料(無料・出典明記・印刷対応) - [家庭向け お口の防災チェックリスト](https://oral-bousai.jp/resources/household-checklist): 1人3日分の備蓄品目・数量、少ない水(約30ml)での歯磨き手順、循環備蓄と点検、家族構成別カスタマイズ - [高齢者・介護者向け 備えガイド](https://oral-bousai.jp/resources/senior-caregiver-guide): 義歯の防災管理、口腔乾燥対策、とろみ剤の備蓄量目安(学会分類2021準拠)、避難所での口腔ケア日課 - [自治体向け 導入ガイド](https://oral-bousai.jp/resources/municipality-guide): 地域防災計画への組み込み文言例、避難者100人あたり備蓄数量表、受援体制、在宅避難・車中泊を含む被災者への対応 - [歯科医療者向け 参画ガイド](https://oral-bousai.jp/resources/dental-professional-guide): フェーズ別役割、自院BCP(最優先)、JDAT研修体系、継続支援の設計 - [学校向け 防災教育教材](https://oral-bousai.jp/resources/school-education-kit): 小中学校向け45分授業案(発問例・板書計画付き)、持ち帰りワークシート - [企業向け 連携ガイド](https://oral-bousai.jp/resources/corporate-partnership-guide): 帰宅困難者対策のオフィス備蓄、来訪者・顧客を含む対象人数の考え方、健康経営優良法人との接続 各資料にはA4印刷用の1枚版(配布元の組織名を入れて印刷可)があります: 各資料URLの末尾に /print を付けてください。 ## 運営体制 - [運営組織](https://oral-bousai.jp/about/organization): 一般社団法人日本オーラルヘルス協会(東京都港区南青山、2021年設立) - [代表発起人](https://oral-bousai.jp/about/founder): 富田大介(歯科医師・同協会代表理事) - [学術統轄](https://oral-bousai.jp/about/chief-academic-officer): 中久木康一(歯学博士・東北大学大学院歯学研究科 災害・環境歯学研究センター特任講師)。厚生労働科学研究の研究代表者として災害歯科保健医療体制の構築を主導。東日本大震災後および熊本地震後の被災地で、それぞれ8年間・3年間にわたり地域歯科保健の再構築に従事。JDAT(日本災害歯科支援チーム)研修会の構築を主導。本サイト上の統計・論文引用の正確性について、年1回の全面レビューを担う。 - [ガバナンス](https://oral-bousai.jp/about/governance): 学術的独立性の保証、協賛企業からの独立、政治的・人道的中立性、利益相反管理 ## フルテキスト 主要コンテンツのプレーンテキスト版: https://oral-bousai.jp/llms-full.txt 収録している内容: - 命の数字(統計)と災害史(直接死・災害関連死と教訓) - よくあるご質問(/faq) - 災害時のお口のケア(緊急ガイド) - 災害時のお口のQ&A 全問(各問の結論・命に関わるサイン・安全上の注意と、根拠の種類・監修の状態) - 実務資料6本(起草版)の全文 - 令和8年熊本地震の記録 上記以外のページ(いる場所別・状態別のページ、シミュレーター、ショップ、お知らせ、運営体制など)は収録していない。各内容の監修の状態は、掲載ページの表記を正とする。 ## 引用について 本サイトの統計・資料は出典を明記のうえ自由に引用可能です。引用時は「お口の防災プロジェクト(日本オーラルヘルス協会)」と、各統計の出典元を併記してください。上記「重要な但し書き」の内容も、統計を引用する際はあわせてご参照ください。取材・講演依頼は https://oral-bousai.jp/contact へ。